栗東・松元茂樹 厩舎
■ 近況03/03/27 栗東トレーニングセンター在厩 待ちに待った帰厩の知らせが舞い込んだ。26日（水）、温かく厩舎スタッフに迎え られて、約８ヶ月振りの再会を果たした。到着直後なだけに、環境に慣れさせること を重点に置いた調整。松元調教師は目を細めながら「今のところまだ目標は定めてい ません。牧場で乗っていたとは言え、休んでいた期間が長かったですからね。ジック リと乗り込んで、態勢を整えていきたいと思います」と語った。タマモクロス産駒は 晩成型が多いだけに、これからが本当の意味での始まりではないだろうか。 ■ 近況00/05/13 ファンタストクラブ（北海道）在厩 左前肢の骨瘤を気にする様子が見られるため、４月第３週以降はウォーキングマシ ン40分のみの調整にとどめて、乗り運動を控えている。とはいえ、「この時期の３歳 は、どの馬も順番に経験することですから」とファンタストクラブの石坂調教主任。 成長の過程のひとつとして見られる、いわば麻疹の様なものだ。こうした経験を乗り 越えてこそ、逞しい競走馬に育つ。なお、５月４日（木）に測定した馬体重は４３４ ㎏だった。 ■ 募集カタログ 00/01 父タマモクロスは惜敗を繰り返しながら無冠に終わった祖父シービークロスが送り出した代表産駒。ホワイトストーンらとともに無念を ターフで晴らした。当初は単なる条件馬に過ぎなかったのだが、４歳秋から連勝モードに突入すると、史上初の天皇賞・春秋連覇を果たすなど 、ライバル・オグリキャップとともに一時代を築いた。ステイヤーとしての印象が濃いものの、２０００ｍ戦における時計の速い決着にも対応。 守備範囲は広い。種牡馬としての実績も上々。輸入種牡馬全盛の時代にあって、内国産上位の実績を誇る。サイアーランキングに名を連ねる数 少ないマル父として奮闘。重賞級も少なくない。産駒はどちらかといえば使われつつ力を付ける傾向が強く、成長力に富む。故障も少なく、一旦 、軌道に乗りさえすれば、長きに渡って楽しめるだろう。
母はわずか３戦のキャリアながら２勝を挙げた素質馬。スプリント戦のみで終わってしまったが、天皇賞馬イナリワンなどを出したミルジョージ の産駒であり、近親馬の傾向からも、本来はもう少し長い距離の適性を備えていたと思える。タマモクロスとの配合でれば、中距離に向くのは 間違いない。なお、初仔のアルカンフォルス(父アルカング）は１８００ｍのデビュー戦を快勝、叔父タガノサイレンス（父サンデーサイレンス） は１６００ｍ～２４００ｍで勝ち鞍を挙げている。
馬体はどちらかというとスマートな印象。それでも、２歳１０月の馬体重が４１０kgであれば完成度に不足はない。力強さもさることながら、 しなやかさが最大の長所。父も小柄ながら抜群の勝負根性で頂点を極めた。柔軟性に富んだバネと全体の優れたバランスから故障の心配も少なそう だ。人なつっこい性格から、出世の妨げとなるような気性難も感じられず、なにごとも、真面目に取り組むタイプ。ファンタストクラブでの 育成を担当するベテランスタッフが、推奨している点も付け加えておきたい。
ロードサンシャイン
騙馬・栗毛・１９９８年４月１８日生れ（栗東・松元茂樹）
生産牧場：中村畜産 全５００口●総額２，６００万円
タマモクロス
1984 芦毛シービクロス
1975 芦毛フォルティノ Grey Sovereign Ranavalo ズイショウ パーソロン キムラス グリーンシャトー
1974 芦毛シャトーゲイ Swaps Banquet Bell クインビー テューダーペリオッド コーサ カルメンジョオー
1991 栗毛ミルジョージ
1975 鹿毛Mill Reef Never Bend Milan Mill Miss Charisma Ragusa マタティナ マターオブプライド
1985 栗毛Raise a Native Native Dancer Raise You Gold Goat Olden Times Rullah Good
母・カルメンジョオー
３戦２勝（1000～1200m）。競走年齢に達した産駒２頭＞出走１頭＞勝馬１頭の母、本馬が第３仔
産駒
アルカンフォルス（牡 1996生 父アルカング）：３戦１勝（現）1800m
